見タイ知りタイ！ 行った気になる歴史と散策クイーンズ ① 　ブロード・チャンネル & ジャマイカ・ベイ野生動物保護区 – Broad Channel & Jamaica Bay Wildlife Refuge

ブロード・チャネル地区はクイーンズ区にあり、ジャマイカ湾で唯一人が住む島、ニューヨーク市でも他に類を見ない地区です。
ニューヨーク市のベニス（Venice of New York)とも呼ばれ、およそ20ブロックの長さ、4ブロックの幅位の居住地と自然保護地区があります。

１．ブロード・チャネル（Broad Channel））

ただ、水辺故、いろいろ問題もあるようです。
1967年、下水をそのまま湾に流している家庭もあり、肝炎（hepatitis）発症率が高いという噂が広まり、潮干狩り、水遊びなど禁止され、健康被害を考慮し、市から住民に避難するよう試みた事があったそう。また、2012年10月のハリケーン・サンディーの時は、強制避難となり、被害も甚大だったそうです。

この島には、車と電車でアクセス出来ます。
クロスベイ・ブルーバード（Cross Bay Boulevard）と名の付く道路が島の中央を南北に走っています。その名の通り、ジャマイカ湾を縦断する広い道路で、北のハワード・ビーチ（Howard Beach）と南のロッカウェイ半島（Rockaway Peninsula）の両端に橋が架かっています。
また、地下鉄の駅、こちらも島の名そのまま、Broad Channel駅があるので、交通の便は悪くはないと思います。

お店も数軒、ちらほら位でしょうか。また、他にあるかもしれませんが、パブのようなレストランらしき所も一か所あり、そこは昔から変わらず時間がゆっくりと流れているような場所のようでした。

２． ジャマイカ・ベイ野生動物保護区（Jamaica Bay Wildlife Refuge）

ジャマイカ・ベイ野生動物保護区は9,000 エーカー以上の広さがあり、国立公園局が管理しています。いくつかの島から成り、西側がブルックリン区、東側がクイーンズ区と分けられており、ビジター・センターもあります。
木々はそこまで高くなく、潮風が強い場所かなとも思いました。

また、この保護区は、過去25年間に325 種を超える渡り鳥が観察され、417ある米国国立公園のうち、イエロー・ストーン公園やヨセミテ公園を抑え鳥類の個体数では2番目に多く、最高のバードウォッチングスポットとして国内外で有名だそうです。まさしく鳥たちの保護区です。

ただぶらぶらと歩いていただけの私にとって、鳥たちの存在は、カナダガン（Canadian Geese）や白鳥などの大きい鳥、または鳴き声で近くに鳥が居ると認識する程度でした。しかし、ウォーキングで一緒だった愛鳥家の人には、小鳥ですら、居場所がわかり識別も出来、その一瞬を写真に収めていました。経験のなせる凄い業とただただ感嘆あるのみでした。ここにある鳥の写真はその人の撮った一部です。

しかしながら、保護区は、気候温暖化の影響による海水湿地の浸食、海面上昇、洪水などに直面し、さらに、米国で6番目に利用者数の多いJFK空港による騒音公害は、ここの環境に深刻な影響を引き起こす可能性があるとも言われています。

３．NY市地下鉄 A 線

４．まとめ

ブロードチャネルでの水と共に暮らす生活様式は、なるほどイタリアのベニスと似ている感じが少ししました。居住区で生れ育った人も多いようで、お互いをよく知る小さなコミュニティー。閉塞感はないのかな、水害など天候により生活が左右される生活は不安定ではないのかな、娯楽は何かかな、と気になりました。
空港の騒音は、きょろきょろしていたからか気にはならず、人々は静かにひっそりと暮らしている印象が強くありました。
ブロード・チャネルはNY市地下鉄A線の終点に近く、遥か彼方に見えるマンハッタンのスカイラインを見ると、遠くまで来たと感じる場所でもありました。