行った気になる歴史と散策ブルックリン_グリーンウッド・セメタリー

ブルックリンにあるグリーンウッド・セメタリーは、壮大で優雅、そして世界で最も美しい墓地の一つと言われています。19世紀中期頃、NYCの都市化に伴い墓地が手狭になってきたため、訪れやすい立地の田園墓地として1838年に作られました。
オフィシャルサイトによると、1860年代初期までには、素晴らしい美しさは世界的にも知れ渡り、埋葬される名誉な場所となりました。さらに、当時、米国内最大の観光名所ナイアガラの滝に次ぐ人気で年間 50 万人が訪れ、その人気が後にNYCのセントラル・パークとこの墓地と隣接するプロスペクト・パーク造設に繋がったそうです。
現在は、さまざまな様式やサイズのお墓が約57万あり、米国国家歴史登録財(US National Register of Historic Places)そして米国国定歴史建造物（U.S. National Historic Landmark）です。

東京ドーム約34個分相当の478エーカーの広さにお墓のみならず池や丘があり、そして約7,000本もの樹木があります。ブルックリンで二番目に広い公園のプロスペクトパークにも近く、まるで公園のように緑あふれる敷地は、市民の憩いの場所にもなっています。

また、自然景観をほとんどそのままの状態に保つようにしたため、たくさんの曲がりくねった小径とストリート・サイン、そしてアート作品までもあります。
敷地内のバトル・ヒル（Battle Hill）は海上66メートルあり、ブルックリン地区で一番高い場所。自由の女神が遠くに見えます。

１. メイン・ゲート

グリーンウッド墓地には、入口が全部で4つありますが、25丁目と5番街にあるメイン・ゲートは、それはそれは立派です。
ゴシックリバイバル・スタイルのブラウン・ストーンで出来た見事な入り口だけを見ると、墓地の入り口とはほとんどの人は想像つかないかと。
このメイン・ゲートともっとこじんまりしたフォート・ハミルトン・ゲートは、共にNYCランドマークです。

2. オキナインコ（Monk Parakeet）

このメイン・ゲートにある高くそびえる塔に緑色のオキナインコが巣を作っています。我が物顔で群れをなして飛び回っていて、賑やかと言うよりかなり騒がしいですが、この墓地の見所の一つのようです。
日本語ではインコとなっていますが、小型のオウム（parrot）の一種だそうです。

３. 著名人のお墓

この墓地には、南北戦争の将軍、政治家、芸術家、芸能人、発明家、そして野球界のレジェンドとたくさんの各界の著名人が安らかに眠っています。

私がわかるのは、指揮者であり作曲家であったレオナード・バーンスタイン、モールス電信機を発明したサミュエル・モールス、ステンドグラスやガラスランプの製作をしたルイス・カムフォート・ティファニー、そして世界的に有名な苗字、コルゲートやファイザー位でした。

４. 礼拝堂（Chapel）

1913年に建設が終了したこの礼拝堂は、中央の八角形の塔と4つ角に小さい塔（Turret）があり、ライム・ストーンで出来ています。イギリス・オックスフォードのクライスト・チャーチのトム・タワーを模したそうです。Wikiで調べるとそっくりでした。

５. ウィアー・グリーンハウス（Weir Greenhouse ）

セメタリーのメイン・エントランスのすぐそばに、写真からわかりにくいですが緑色の愛らしい８角形屋根が特徴のウィアー・グリーンハウスがあります。1895年に建設された趣のあるこの建物は、ブルックリンの花屋のウィアー氏が建てた温室。子供たちが継ぎ1971年までビジネスをしていたそうですが、グリーンウッド・セメタリーが購入しました。修復に時間がかかっている様子ですが、近々ビジターセンターとしてオープン予定だそうです。
1982年にNYCランドマーク、1984年に国の史跡に登録されています。

６. まとめ

礼拝堂かと思うほどの大きさであったり芸術作品のような霊廟もあり、大きさと豪華さにただただびっくりしました。管理の行き届いたこの場所で眠るのは、庶民にとってはなかなか手の届かないレベルだそうです。
また、さまざまな植物や鳥の観察も出来、自然公園と言って過言でない墓地。晴天の日に訪れたからか、美しさに加え豊かさをも感じ、そもそも墓地と呼んでいいのか、とも思ってしまいました。
ツアーや様々なプログラムもあるようですので、http://www.green-wood.com　で調べてみてください。
なにはともあれ、四季折々の美しさがあり、静かな時間が過ごせる事は保証します、間違いなし‼。