見タイ知りタイ! 行った気になる歴史と散策ブルックリン ⑬ マリン・パーク & シープスヘッド・ベイ – Marine Park & Sheepshead Bay

シープスヘッド・ベイ

1.マリン・パーク(Marine Park)

マリン・パークは、 NY市内で6番目に広い798 エーカーの広さで、レクリエーション区域と海水湿地自然センター(Salt Marsh Nature Center)区域があります。参考までに、セントラル・パークは5番目で843 エーカーの広さです。

広々としたマリン・パーク内には散歩やランニング用の舗道や
スポーツ施設があります。  Photo:John K.

レクリエーション区域は、ブルックリン区で最も多くのスポーツ施設があるのが自慢だそうです。
野球場2つ、ソフトボール場11、バスケット場10、クリケット場4つ、フットボール場2つ、ハンドボール場10、サッカー場10,テニスコート12、プレイグランド2つ、バイクレンタル、パドルボート、スケート場、そしてゴルフ場といろいろなアクティビティが楽しめるようです。これは、胸張って誇っていいと思います。

Salt Marsh Nature Trailの入り口

海水湿地自然センター(Salt Marsh Nature Center) 区域は、さまざまな鳥、カブトガニ(初夏頃かと)、ワタオウサギ (Cottontail rabbit)などが生息する湿地。ソルト・マーシュとなっていますが、塩水と淡水が混ざっているそうです。
また、湿地帯の真ん中に、マウマウ島(Mau Mau Island)ともホワイト島(White Island)とも呼ばれる人工島があります。

散策用のトレイルがあり、カヤックやカヌーも出来ます。

トレイルの一部  Photo: Mary G.
湿地帯が広がっています  Photo: John K.
海水湿地帯
カブトガニの標本
〇印がジャマイカ湾、確かに入り江が指に見えるような。

加えて、ジャマイカ湾(Jamaica Bay)にある入り江は、フィンガーと呼ばれているそうです。何本指があるのか、どこが指かわかりにくいですが、マリン・パークの入り江はそのうちの一本だそうです。
指にも見えますし、湾がグローブのようにも見えるよう気もします。

2.シープスヘッド・ベイ(Sheepshead Bay)

シープスヘッドと言う名の魚 Photo : Wiki

シープスヘッド地区の名の由来は、シープスヘッドと言う名の魚だそうです。
人間のような大きな歯が突き出ていて、羊のような特徴があることから、シープヘッドと名付けられたこの魚は、大西洋側カナダからブラジルまで広く生息しています。
この湾にもおり、食用やスポーツフィッシングとしても人気があるそう。
通常40~45センチ位の大きさですが、90センチ程の大きさのものまで。
縦縞が囚人服にも見えるので、囚人魚(Convict Fish)とも呼ばれるそうです。
「シープヘッドの歯」で検索してみてください、びっくりする程人間の歯に似ています。

かつて、この辺りは漁業と農業のコミュニティだったそうです。2010年国税調査によると、68.1% 白人、15.7% アジア系、8.1% ヒスパニック系、6.4%アフリカ系の人々が暮らしています。西隣地区のブライトン・ビーチ(Brighton Beach)同様、ロシア人や中央アジア人を含む旧ソ連からの移民がウォーター・フロントに集中しています。
シープスヘッド湾沿いに走るエモンズ・アベニュー(Emmons Avenue)には桟橋があり、魚が多いのか、ヒッチコックの映画のようにカモメなどの鳥が飛び交っており、その横で白鳥たちが優雅に泳いでいました。

シープヘッド・ベイ沿い
シープヘッド・ベイ沿い
シープヘッド・ベイ沿いにいたカモメの群れ
シープヘッド・ベイの桟橋と船
元ランディーズ・レストランの巨大な建物

シープヘッド・ベイ沿いのエモンズ・アベニュー沿いにはひと時より減ったそうですが、それでもレストランが多く並んでいます。その中でも特に目を引くのが、1934年にオープンし、2,800人収容でき、全米で最も大きいレストランの一つと言われた元シーフード・レストラン、ランディーズ(Lundy’s)の建物です。ニューヨーク市ランドマークに指定され、現在は、ショッピング・プラザのようです。

シープスヘッド地区のアベニューX沿いの家
シープスヘッド地区の家並み 
Photo : John K.

シープスヘッド・ベイに近いアベニューには比較的こぶりな家が多かったです。

3.マンハッタン・ビーチ(Manhattan Beach)

趣のあるオーシャン・アベニュー人道橋
奥の茶色の大きい屋根が元ランディーズの建物

シープヘッド・ベイに青い色のオーシャン・アベニュー橋が架かっています。そこを渡った先、シープスヘッドの対岸は、マンハッタン・ビーチ(Manhattan Beach)地区です。イタリア系と東ヨーロッパからのアシュケナージ系ユダヤ人(Ashkenazi Jewish )の居住地区として知られ、富裕層向け住宅地。とにかく大きな家が並び、ゆったりとした感じの地区でした。シープスヘッドは小さめな家が多かったので、橋を渡っただけでこの違い?と驚きました。
海辺には公園とマンハッタン・ビーチがあります。
余談ですが、マリン・パークへ行くまでにキングス・ハイウエィ駅から歩きますが、その近隣の通りは広く大きな家が続きます。そこにはスペイン・ポルトガル系のセファルディユダヤ人(Sephardi Jews)が多く住んでいます。

マンハッタン・ビーチ地区のお屋敷
マンハッタン・ビーチ地区のお屋敷
マンハッタン・ビーチの一部

西隣に細長く続くブライトン・ビーチがあり、そちらは多くのロシア語を話す移民が住んでいる事はよく知られています。
近年は中央アジア系の移民も増え始めているとの事。ウズベキスタンやトルコ系のスーパーマーケットがあり、アメリカ系のスーパーとは違った食料品もデリも充実しパン等もとても美味しかったです。

4.その他

シープヘッド・ベイ地区を散策中に、アベニューXのストリート・サインを見つけてびっくりしました。ここではアベニューは、北から南に向かってアルファベット順で南下し、最後のZはシープスヘッド・ベイに近いです。また、地下鉄のF, N, Q線の駅名もアベニューH, J, M, N, P, U, Xとあり、わかりやすいのかどうかよくわかりませんね。


Avenue Xのストリート・サイン

5.まとめ

マリン・パークは、湿地ゆえか波音もなく静か、でも潮の香りも漂い落ち着ける場所でした。冬季に水が凍ったの救助用のはしごが所々にあるのが印象的でもありました。ただ、残念ながら駅から少し遠かったです。
シープスヘッド・ベイは、マンハッタン・ビーチ(富裕層向け)共々バケーション地として開発されたそうです。だからでしょうか、ビーチもあり、港町の雰囲気溢れ、NY市内とはとても思えない風情がありました。
加えて、これら地区の通りを行き交う人達からは、外国語を耳にすることが多く、異国情緒もありました。

シープヘッド・ベイ沿いで並ぶ鳩たち Photo : Mary G.
マリン・パークの全体地図

行き方
・マリン・パークへは、NYC地下鉄 Q線 Kings Highway駅が便利ですが20~30分かかります。

・シープスヘッド・ベイへは、地下鉄 Q線 Sheepshead Bay駅が便利です。

謝 意
I’m so grateful to David L. for showing me around the area and sharing his knowledge, and also, to
Mary G. and John K. for allowing me to use their photos.

参 照

Marine Park : NYC Parks (nycgovparks.org)

Marine Park Alliance Map – Marine Park Alliance
・Sheepshead Bay, Brooklyn – Wikipedia
Manhattan Beach, Brooklyn – Wikipedia

・Onofri, Adrienne. Walking Brooklyn. Wilderness Press, 2017.

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